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鳥に生まれることができなかった人へ

【随時更新】CSS Nestingについて

個人的に一番実現を望んでいるCSS Nestingですが、2022年後半から大きく進み出した雰囲気があり、( ゚∀゚)o彡゜ワッフル!ワッフル!しています。

実は、今年の目標の一つとして脱Sassを掲げています。Sassを覚えたてのころは「Sassすごすぎwwww」とか言って既存のCSSを全てSassに置き換える勢いで利用していましたが、CSSネイティブの機能が充実してきた今、「出来るだけCSSのみを使っていこうかな」という風にお気持ちが変わってきました。そして、それを一番後押ししているのがCSS Nestingの存在です。

将来CSS Nestingが実用化されたとき、乗り遅れないために今のうちから情報を集めておこうと思い、この記事にまとめたいと思います。とりあえずは随時更新という形をとり、どこかのタイミングでクローズするつもりです。仕様の解説ではなく、調べたことをメモ的に羅列していくだけなので悪しからず。間違ったことを書いている可能性も高いと思いますので、半信半疑でお読みください。

各種リンク

W3Cの仕様書

W3Cの仕様書はこちら。CSS Nesting Module(Working Draft)

Editors Draftはこちら。CSS Nesting Module(Editor’s Draft)

日本語で書かれている記事

英語で書かれている記事

GitHubのIssue

ブラウザーで使えるのか

Google Chromeのバージョン109以降であれば、Experimental Web Platform featuresをEnabledにすることで利用できます。

Can I use

SafariのTechronogy Preview162でcss nestingが有効になったようです。

Google Chrome

Chrome Platform Status

Intent to Ship: CSS Nesting

👆 3月リリースのバージョン112から利用可能になる?

Safari

Release Notes for Safari Technology Preview 162 | WebKit

シンタックス

投票の結果、最多の票を獲得したシンタックス。でも変更される可能性もなくはないと思われる。基本的にSCSSと同じように書くことができます。

.wrapper {
  width: 50%;

  .inner {
    width: 50%;
  }
}

要素セレクターをネストさせる時は、前に&を置く必要があります。

.wrapper {
  width: 50%;

  .inner {
    width: 50%;

    & p {
      font-size: 3rem;
    }
  }
}

擬似クラスや擬似要素もSCSSと同じように記述できます。

/* 擬似クラスの例① */
p {
  color: #444;

  &:hover {
    color: blue;
  }
}

/* 擬似クラスの例② */
article {
  & p:first-child {
    font-weight: bold;
  }
}

/* 擬似要素の例① */
ul {
  & li {
    &::before {
      content: "★"
    }
  }
}

/* 擬似要素の例② */
p {
  &::first-letter {
    font-size: 2rem;
  }
}

メディアクエリーをネストさせることもできます。メデイアクエリーが絡むと、ネストは見通しが急激に悪くなるので多様厳禁ですね(CSS Nestingに限った話ではありませんが)。

.wrapper {
  & p {
    font-size: 2.2rem;

    @media (width < 768px) {
      font-size: 1.5rem;
    }
  }
}

/* @mediaの中でのネストもできる
 * でもぱっと見あんまわからん
*/
.wrapper {
  display: flex;

  @media (width < 768px) {
    flex-direction: column;

    & p {
      font-size: 1.5rem;
    }
  }
}

CSSに書き換えてみて

現在、プライベートで運用しているサイトのSassをCSSに置き換えていっています。

ちょっと大袈裟な例ですが、以下のような深いネストの記述が点在していました。

ul {
  li {
    a {
      color: #444;

      &:hover {
        color: lightblue;
      }
    }
  }
}

CSS Nestingで書き換えるなら以下のようになると思います。

ul {
  & li {
    & a {
      color: #444;

      &:hover {
        color: lightblue;
      }
    }
  }
}

ネストで書けるのはSass(とCSS Nesting)のメリットではありますが、そもそもネストはレンダリング的にも良くないので、適切なクラスを付与して以下のように書くことにしました。CSS Modulesを利用しモジュール分割しているので、クラス名がバッティングする心配も少ないです。

.link {
  color: #444;
}

.link:hover {
  color: lightblue;
}

これくらいの記述量であれば負担にもなりませんね。CSS Nestingが実現すれば以下のように記述できそうです。

.link {
  color: #444;

  &:hover {
    color: lightblue;
  }
}
  • 2023年1月19日 表記を「CSS Nesting」に変更
  • 2023年1月27日 Google Chromeに関する記事のリンクを追加

参考